電気系開発職の話3 トラブル&不具合対応でアドレナリンが出る

電機メーカー

※この記事の内容は全てフィクションです

これからメーカーで働く人、働きたい人に「メーカーの働き方ってこんな感じだよ」って伝われば嬉しいです。



今回は「トラブルでアドレナリンが出る」というテーマで話させてください。

自己紹介
日系のちょい大手家電メーカー勤務。
製品に搭載されている制御基板の設計~量産立ち上げ担当をしている。
趣味はブログ。



トラブルでアドレナリンが出る

どうも、トラブルで興奮する芸人です。

僕はとある家電メーカーで、いろんな家電に入ってる制御基板のハード設計から量産立ち上げまで担当してます。
ドライヤーとかね。

今回は「トラブルの解決方法」じゃなくて、
トラブルが起きるとアドレナリンが出るというドM話 をさせてください。

ず大前提として、ガチガチのトップメーカーさんって、ほとんどトラブル起きないらしい。

シミュレーションが鬼のように徹底されてて、開発フローもガッチガチに決まってて、しかもそのフローをちゃんと回せるだけの納期が確保されてる。
トラブルというイレギュラーが許されない世界。

一方で、僕のいるちょい大手メーカーはというと、シミュレーションは最低限レベル、短納期開発、イレギュラー進行は日常茶飯事。

そんなスタイルなんですね。

だから1製品あたり、量産納期に直結するレベルのトラブルが数件は必ず出る。
細かいのまで入れたら数十件、数百件レベル。



例えば、最終試作品の評価(ほぼ量産品レベルの最終確認)で「制御基板が壊れました」みたいなトラブルが起きたとします。



まずこの瞬間、トラブルが解決するまで業務が死ぬことが確定します。

原因究明 → 対策検討 → QCDを基にした暫定/恒久対策の決定 → 各部署と調整 → 再試験で合格を勝ち取る

だいたいこんな流れで解決まで頑張るという感じ。

もちろん、納期は絶対。遅らせてくださいはNG

なので、トラブル解決が最優先事項になりつつも、その他業務も普通にやってくるので死んでいるという感じです。

でね、このトラブルが…
個人的にはちょっと興奮するんですね。

いや、業務的には死ぬので、好きか嫌いかで言えば嫌いなんですけど、
定型フローにはないイレギュラー感がちょっと面白いというか。

嫌い寄りの好きみたいな感じです。



短納期で解決しなきゃいけないから、

社内の色んな人や制御基板の製造業者も巻き込み、原因究明をとにかく頑張って、「この部品による対策なら納期間に合うか? ソフトウェアの変更の方がいいか?」みたいなことを良い感じに結論まで出すことが仕事してる感があって好きなんですよね。



もちろん、トラブルの原因が自分の設計ミスだった場合は地獄。

めちゃ怒られるし、再発防止案も作らないといけないし、偉い人に報告もしないといけないし、心臓ぎゅっとなるし、食欲なくなるし、メンタル的には普通にシンデマス。

トラブル重なった時にはホントに……………………



でもね、普段の定型業務では得られない栄養がそこにはあるんですよね。

ガチガチの大手はトラブルが起きないと聞くので、
トラブル対応が苦手な人はそっちの方が向いてると思います。

逆に、イレギュラーが嫌いじゃないなら、
こういうちょい大手メーカーは案外楽しいかもしれません。

以上。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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