電気系開発職の話13 ハードウェア設計業務はAIに置き換えることはできるのか?

電機メーカー

※この記事の内容は全てフィクションです

これからメーカーで働く人、働きたい人に「メーカーの働き方ってこんな感じだよ」って伝われば嬉しいです。

今回は「自分の仕事はAIに置き換えることはできるのか?」というテーマで話させてください。

自己紹介
日系のちょい大手家電メーカー勤務。
製品に搭載されている制御基板の設計~量産立ち上げ担当をしている。
趣味はブログ。

ハードウェア設計について



僕はとある家電メーカーで、家電に入っている制御基板のハード設計から量産立ち上げまで担当している。
ドライヤーとかね。

ここ最近、SNSでAIの進化が話題になっている。

非エンジニアでもアプリが作れる、AIの方が面白い文章を書く、ブルーカラーの仕事が熱い──
そんな投稿が毎日のようにタイムラインに流れてくる。

さすがにここまで来ると、
「自分の仕事もAIに奪われるのか?」
あるいは
「逆にめちゃくちゃ楽になってハッピーなのか?」
考えざるを得ない。

ということで、今自分がやっている仕事を全部AIにぶん投げて、置き換え可能かどうか判断してもらった。

AIに代替可能?



それぞれの深掘りはまた別の記事でやるとして、今回はざっくりまとめ。

無限に業務はあるが、主業務だけ簡単に並べてみた。



もちろん、議事録作成のような1000% AIにもできるような業務は省略している。



・要求定義を基にした要件定義への設定 可能

ユーザー要求・マーケ要求・安全要求・コスト要求などを漏れなく・ダブりなく・矛盾なく整理するのはAIの得意技らしい。
ただ、コスト感、スケジュール感なども加味した最終判断はもちろん人間が必要。

・回路設計 可能

置き換え可能見込み。
当たり前だが、安全規格/量産性/コスト/社内の設計ルールみたいな細かい話のインプットは必要。
シミュレーションを裏でかけつつ、要求仕様を満たす回路案を作成してくれたら便利そう。ノイズあたりも考慮したアナログ回路設計ができることに期待。
まあそして当然、妥当性判断は人間が必要。



・アートワーク設計 可能

ルールさえ読み込ませれば、AIの得意分野らしい。
配線ルール・クリアランス・部品配置の最適化は機械の方が正確。
人間は指示出しと最終判断だけでよくなりそう。
これは普通にハッピー。



・試作 難しい

はんだづけやリード線付けなどの制御基板の試作。
物理作業はさすがに無理。
AIに手が生えて、細かい作業ができる未来はまだ遠そう。
これができる頃には、世の中のほぼ全ての手作業が消えてそう。



評価 半分置き換え可能

測定線出して実測定は試作と同じでさすがに「手」がないと難しい。
でもデータ整理は得意。
波形の分析も得意っぽい。
要求仕様を満たす波形かの確認までしれくれると嬉しいと思うが、どこまで異常動作をチェック&考察できるか気になるところ。



・製品スケジュール管理 半分置き換え可能

定型的なスケジュール管理は大得意。
ただし、見込みOKで部品手配して日程調整するみたいなイレギュラー対応は政治も絡んでくるのでAIに全判断は難しいみたい。
定型的に進めたパターン、○○を攻めたパターンみたいな案出しはできると思うけど、活用できるのか不明。



・制御基板の量産設計検討 可能

回路設計と同じ。
置き換え可能だけど、社内ルール、工程能力、実装性などAIが知らないことがあるので、案出しを基に人間が判断する領域だね。データ蓄積である程度カバーはできそう。
実際に、要求を達成&管理できるかは現物確認になるから人間の領域寄りな気もするけど



・振動、騒音、放熱設計 半分置き換え可能

回路設計以外の設計の話だけど、回路設計同様AIはシミュレーションは大得意。
それに加えて実評価から得られたデータを基に、対策検討まではやってほしい感ある。
あまりイメージできていないが、対策案まで考えてもらって、あとは人間で妥当性判断し、実評価に回すことが理想なのかな。



・EMSメーカーとの量産性すり合わせ 難しい

実際のものづくりの話になるため、難しいみたい。
ただし、製造性に対する懸案出しは得意らしいのでそこは活用していきたい。
なんなら現在進行形でしている。



・図面作成 可能

AIの大得意分野。全任せして最終判断は人間が良さそう。



・概算見積 可能

案件の序盤に制御基板のコストをザックリ試算する業務。
社内データを蓄積していけば完全置き換え可能っぽい。人間は判断するだけね。

まとめ

AIにザックリ答えてもらった感じだと、
社内データさえちゃんと蓄積されていれば、だいたいの業務は協力してもらえそう。

特に、図面作成、アートワーク設計、データ整理、概算見積のこのあたりはほぼ代替可能。

コストも日程もメリットが大きそう。

ただし、結局は判断は人間になりそう。
そして、評価や量産性検証みたいな手が必要な業務は残ると思われる。

つまり、
ハードウェア設計の知識はこれからも人間に必要。

ぶっちゃけ、その知識がない人間は判断できないし、判断できない人はAIに代替されちゃうのかもしれないね。



という話を若手社員がしているだけなので、参考までに。



以上。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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